レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)は、つぶらな瞳とぷっくりした尻尾が愛らしい、人気のペットです。レオパは、アフガニスタンやパキスタンなど、昼夜の寒暖差が激しい乾燥地帯に生息しています。そのため、暑さにも寒さにも敏感で、日本の家で飼うときは、ケージの中の温度をしっかり管理してあげることがとても大切です。
この記事では、「レオパにヒーターは必要?」「どうやって温度を管理すればいいの?」といった疑問に、詳しくお答えします。
レオパにヒーターは必要?

レオパにヒーターは必要なのかどうか見ていきましょう。
レオパは変温動物です
人間は、寒いと体が震えたり、暑いと汗をかいたりして、自分で体温を一定に保つことができます。これを「恒温動物(こうおんどうぶつ)」といいます。
一方、レオパは「変温動物(へんおんどうぶつ)」で、自分で体温を調節することができません。周りの気温が下がると、レオパの体温も下がってしまいます。体温が下がると、食べ物を消化したり、病気に負けない力が弱くなったりして、元気がなくなってしまうのです。
寒い季節や夜間は要注意
レオパの故郷(こきょう)では、昼間は暖かく、夜は少し気温が下がります。この昼夜の温度変化に慣れているので、夜間に少し温度が下がっても問題ありません。しかし、日本の冬の寒さや、エアコンを消した夜間など、室温が急激に下がる場所では、ヒーターを使ってケージの中を温めてあげることが不可欠です。
ヒーターの種類と使い方

レオパの健康な生活には、「ホットスポット(暖かい場所)」と「クールスポット(涼しい場所)」という2つの場所を作ってあげることが重要です。ヒーターは、この「ホットスポット」を作るために使います。
1. 床暖ヒーター(パネルヒーター)
これがレオパの飼育(しいく)で一番よく使われるヒーターです。ケージの床の一部に敷いて使います。
- 使い方:ケージの床の3分の1から半分くらいに敷きます。こうすることで、ヒーターの上に乗ってお腹を温めたいときは暖かい場所へ、少し涼みたいときはヒーターのない場所へ、レオパが自分で自由に移動できるようになります。
- 温度の目安:ヒーターの上の表面温度が28〜32℃になるように調節しましょう。
2. 保温球・赤外線ランプ
電球のような形をしたヒーターです。ケージ全体を温めるのに向いています。
- 使い方:ケージの上から吊るして使います。床暖ヒーターと組み合わせて、冬場のケージ全体の温度を上げるために使うこともあります。ただし、乾燥しやすいので、こまめに霧吹き(きりふき)をするなどの工夫(くふう)が必要です。
- 温度の目安:ホットスポットの温度を30℃前後、ケージ全体を22〜26℃に保つように調節しましょう。
安全な温度管理のポイント

安全な温度管理のポイントを紹介します。
1. 温度計は必ず置く
ケージの中にデジタル温度計を2つ置きましょう。一つはヒーターの上の温度を、もう一つはケージ全体(ヒーターのない場所)の温度を測ります。いつでも温度をチェックできるようにして、レオパにとって快適(かいてき)な環境(かんきょう)を保つことが大切です。
2. やけど防止対策
ヒーターの熱い部分にレオパが直接触(ふ)れてしまうと、やけどをする危険があります。パネルヒーターはケージの外側から設置し、保温球は必ず専用のカバーやソケットを使って、レオパが触れないようにしましょう。
3. サーモスタットで自動管理
サーモスタットは、設定した温度になると自動でヒーターの電源をオンオフしてくれる便利な機械です。これを使うことで、温度が高くなりすぎたり低くなりすぎたりするのを防(ふせ)ぐことができ、より安全で快適な環境を作ることができます。
まとめ

レオパは自分で体温を調節できない「変温動物」なので、ヒーターを使ってケージの中を適温に保つことが不可欠です。
- 床暖ヒーターや保温球を使い、ケージの中に暖かい場所と涼しい場所を作りましょう。
- 暖かい場所は28〜32℃、ケージ全体は22〜26℃が目安です。
- 温度計を必ず置いて、こまめにチェックすることが大切です。
- やけどをしないように、安全な使い方を心がけましょう。
正しい温度管理は、レオパを病気から守り、元気で長生きさせるための最も重要なポイントの一つです。
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